山の手線が止まる便利な駅
大塚駅に降り立つ人は、住んでる人や働いている人以外では少ないかもしれません。山手線ではどこでしょうか。
山手線を歪なハート型で例えるなら、左上5駅が豊島区でその中心にあります。
東京都を張り巡らす路線図では、『JR山手線大塚駅』『都電荒川線(東京さくらトラム)大塚駅前』のみです。新大塚駅は、東京都文京区にある東京メトロ丸ノ内線の駅です。
ちなみに、下板橋駅は、東京都豊島区にある東武鉄道東上本線の駅です。”板橋”と命名していながら豊島区なので、地名のややこしさを加速している一因ともいえます。
どこか懐かしさを感じる大塚駅の理由
大塚駅を降りると、どこか懐かしい雰囲気を感じます。それは『都電荒川線(東京さくらトラム)』の存在かもしれません。
※王子電気軌道が敷設した路線を使っていた背景から「王子電車」と呼ぶ方も一部いらっしゃるようです。
都電荒川線は、全長12.2キロメートルで30の停留場があります。東京で唯一残る路線です。東京には、ピーク時に40路線を展開していたという事実にも驚きですが、人が多く住む大都会で走り続けていることにも驚きます。
新宿区から荒川区を結ぶ長い路線、さらには1車両のみというだけあって、車両は以外に人が多く乗っているように見えます。風情を彩る車体と列車音となっていながら、きちんと都民の足として利用されています。街のど真ん中を走る姿は、日常の喧騒を忘れさせるゆったりさを与えてくれます。
『東京さくらトラム』はあまり馴染みのない名前ですが、2017年に決まった愛称です。外国人観光客にも分かりやすい形式の中で、選択肢の中から”さくら”が一般投票により決まったそうです。
ただ、実はこの名称については賛否両論あるようです。それは”さくら”が象徴する花でない点。荒川区の沿線でバラの植栽を進めてきたことから、”バラ”のほうがしっくりくるかもしれないとのこと。これが採用されていれば『東京バラトラム』となったのでしょうか。
いずれにしても、区民の意見を反映した名前が良かったと思い、選択性でなく一般公募にしたほうがわだかまりがなく良い名前であった可能性もあります。
そもそも、外国人向けの名前、というコンセプトですが、車内を見る限りあまり外国人が使っている様子を窺えません。そこはどうなのでしょうか。
※かくいうわたしも、1ヶ月住んでいますが未だ使ったことがありません。自転車で行けちゃうからです。
※そもそも”さくら”が日本語なので、外国人にしっくりくるのでしょうか。英語のcherry blossomsでは長すぎますが・・。バラも同様で、ローズだとloseに聞こえなくないので採用されなかったのではないか、と考えています。
北口と南口すぐにある整備されたもの
大塚駅で降りると、都電荒川線の雰囲気とは違ったモダンさを感じます。
それは、北口には『ironowa hiro ba(いろのわ ひろば)』、南口には『大塚駅前広場(TRAMパル大塚)』が広がります。
以前は、自転車で溢れていたようです。南口再開発で整備された駅ビル「JR南口ビル」の「アトレヴィ大塚」開業に伴い、駐輪施設が地下に新設されたことでこの問題を解消したようです。
それぞれの広場では、大塚に訪れた人が多く休憩しています。横では都電荒川線が走る”昔ながらの良さ”と、整備された広場の”新しい良さ”が織り混ざった不思議な空間が演出されています。
豊島区の山手線の駅は、降りたことがない駅の上位陣
「降りたことがない」駅で多かった順は以下のようです。トップ10に豊島区5駅のうち4駅がランクインしています。
※「乗りものニュース」というサイトで2019年の2日間、『JR山手線29駅のうち、これまであなたが降りたことのない(改札の外に出たことのない)駅はどれですか?』に関するアンケートを1176人から回答をもらった結果です。
01位:★駒込 58.8% ・・・未だに何があるのかわからない場所です。
02位:田端 58.4%
03位:★目白 54.2% ・・・未だに何があるのかわからない場所です。
04位:鶯谷 52.0%
05位:西日暮里 48.7%
06位:★大塚 41.9% ・・・住んでいない限り、大塚行くなら池袋行きますね。
07位:★巣鴨 40.6% ・・・意外に若者が多い街です。最近は訪れるお年寄りも減ったと聞きます。
08位:新大久保 38.6%
09位:大崎 36.2%
10位:田町 33.0%