イランは「治安は安定しているが、制度や運用が極めて独特」という、世界でも珍しい特徴を持つ国です。また情報の鮮度が命であり、数年前のガイドブックが通用しないことも珍しくありません。
最新の情勢や現地での実体験に基づいた、旅の質を左右する実践的なヒントを一つの記事としてまとめました。
◉ 情勢・治安への向き合い方
イラン旅行において、情勢の確認は日常の一部です。
状況の変化に敏感になる 平時は非常に治安が良い国ですが、政治経済の要因で警戒レベルが急変することがあります。滞在中も国際ニュースを確認し、バザールや官庁周辺で警察が集結している、あるいはストライキの気配を感じた場合は、すぐにその場を離れてください。
私の滞在中に、大規模デモ・ストライキが発生していました。
https://jp.reuters.com/world/security/NHUDZ2H4PVP2XBLL745SFBRHUY-2026-01-02/
柔軟なスケジュール管理 デモや行事によって特定のエリアが封鎖されることもあります。観光計画は詰め込みすぎず、何かあってもルートを変更できる「時間の余白」を持たせることが安全への近道です。夜歩き自体は可能ですが、人通りの多い明るい通りを選び、緊張感のあるエリアは避けるのが賢明です。
◉ 入国手続きとビザの最新事情
ビザ免除とパスポートの携行 日本国籍の場合、15日以内の観光であればビザは不要です。ただし、銀行での両替時などに滞在資格を詳しく確認される場面があります。パスポートは常に携帯し、滞在日数を正確に説明できるように準備しておきましょう。
スタンプなしの運用 現在、イランでは入出国時のスタンプをパスポートに押さない運用が一般的です。これは正常な手続きであり、帰国時にトラブルになることはありませんので安心してください。
日本出入国時にスタンプを押さないほうが賢明とも言えます。また、追及されまくったらどうなるのかは不明です。航空券しか提示できる情報が見当たらない・・
◉ 交通・移動の攻略法
空港からの移動は配車アプリが基本 空港鉄道(メトロ)は始発が6時50分と遅く、早朝の到着便では利用できません。また、乗車に必要なメトロカードは主要駅以外での入手が難しく、購入時に現地の銀行カードを求められることもあります。深夜早朝は配車アプリの「Snapp!」を利用するのが最も確実です。Snapp!は現地電話番号が必要なのですが、ほかの人に頼んでもらえる機能があります。
市内から空港へはSnapp!を利用しました。宿泊したホテルの人が呼んでくれました。現金払いが主流であるため可能な方法といえます。
都市間移動のコツ テヘランから南部へ向かう長距離バスは、南バスターミナル(Payaneh Jonoub)に集約されています。移動には「VIPバス」を選ぶことを強くおすすめします。座席が広く快適で、長距離でも疲れにくいためです。それでも、400k-425k tomanと安いです。
歩行時の注意点 イランの運転マナーは非常に荒く、車やバイクに「歩行者優先」の概念はほぼありません。信号が青であっても、必ず左右を指差確認しながら渡るようにしてください。
◉ 通信環境とインターネット
VPNは入国前に準備 現地のWi-Fi下では多くの海外サービスやSNSがブロックされます。入国してからVPNを探そうとしても、接続自体が制限されていてダウンロードできないリスクが高いため、必ず出発前に複数のVPNアプリをインストールし、動作確認まで済ませておきましょう。
物理SIMカードの選択 eSIMは市内で入手しづらいため、物理SIMを検討してください。空港のカウンターが閉まっている時間帯に到着する場合は、市内のショップで購入することを前提に計画を立てるのがスムーズです。
◉ 現金管理と買い物のコツ
トマン(toman)とリヤル(IRR)の混乱を避ける 公式通貨は「リヤル」ですが、日常生活ではゼロを一つ取った「トマン」という単位が使われます。桁が非常に大きいため、支払いの際は必ず「トマンか、リヤルか」を復唱して確認する癖をつけましょう。
両替と支払い通貨の使い分け
- 両替 空港レートは不利なことが多いため、空港では最低限にとどめ、残りはレートの良い市内の両替所でまとめて行いましょう。闇両替は、公式レートを知ったうえでやりたいです。トラブルが多めでもあります。
- 宿泊費 ホテル代などは、現地通貨よりも米ドルやユーロで支払う方が結果的に安く済むケースが多いです。
- タクシー ドル払いはトラブルの元になりやすいため、Snapp!を活用するか、現地通貨での支払いを徹底してください。
◉ 文化理解と生活の知恵
過度な交渉は不要 最近では値札が付いた店が増えています。無理な値切りは控え、まずは表示価格を尊重しましょう。また、茶屋を探す際は「チャイハーネ」という言葉よりも「Tea house」と伝えた方がスムーズに通じる場面も多いです。
宿泊と服装のポイント
- 階数表記 地上階は「Ground Floor」です。日本の1階とは異なるため、エレベーターのボタンに注意してください。
- 冬の服装 年末年始でも市街地は極寒ではありません。室内は暖房が効いていることも多いため、脱ぎ着しやすい重ね着が適しています。
- 衛生面 地方や休憩所のトイレにはトイレットペーパーがないことが多いため、携帯用を常備しておくのが必須です。
イランは独特なルールが多いからこそ、事前の準備が旅の成否を分けます。
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